相続コラム

相続人に海外在住の邦人がいる場合の相続手続について

 外務省の「海外在留邦人数調査統計」によると、2023年現在、約129万人の邦人が海外に在留しています。これだけ多くの邦人が海外に拠点を置いていると、「お亡くなりになった方は日本人で日本に住んでいたが、相続人(日本人)が海外に住んでいる」というケースも発生します。

そもそも相続手続にはどのような書類が必要なのか?

 相続手続(不動産登記や預貯金の解約など)の際には、手続先(法務局や金融機関など)に必要な書類を提出します。
 必要書類の詳細は、手続先や個々のケースによって異なりますが、被相続人(お亡くなりになった方)が日本在住の日本人の場合、一般的には
「相続関係がわかる戸籍一式」
「相続人全員の実印が押された遺産分割協議書」
「相続人全員の印鑑登録証明書(ケースによっては住民票も)」
などが必要となります(詳しくは司法書士や手続先にご確認ください)。

 印鑑登録証明書や住民票は、住民登録地の市区町村役場で取得することができます(市区町村がコンビニエンスストア等での証明書発行に対応している場合は、マイナンバーカードを使用して証明書発行に対応したコンビニエンスストアで取得することもできます)。
 しかし、相続人(邦人)の住所が海外にある場合はどのようにすればよいのでしょうか?

相続人(邦人)の住所が海外にある場合の相続手続について

 日本の役所で、海外への転出届を出す(=海外へ住所を移転する)と、日本の住民票や印鑑登録証明書が取得できなくなります。
 そのような場合は、在外公館が発行した「在留証明書」や「署名(拇印)証明書」などを使用できる場合があります。
 また、日本に一時帰国した際などには、印鑑証明書の添付が必要な書類を日本の公証人に「認証」してもらうことで、印鑑証明書の添付が省略できる場合もあります。

専門家へのご相談はお早めに

 以上のように相続人が在外邦人の場合の相続手続では、相続人が日本に住んでいる場合と比較して必要書類が異なり、また、手続の種類によって書類の形式などが異なる場合があります。さらに、現地の大使館や領事館に赴く必要があるなど書類取得に時間・手間がかかることもありますので、なるべくお早めに専門家へご相談いただくことをお勧めいたします。
(文責 司法書士 小林あき)

このコラムの監修者

こばやし あき小林 あき
司法書士
長野県エリア担当
所属:NK司法書士事務所

長野県安曇野市と松本市の境目にある司法書士事務所です。
相続のご相談を多数受けてきた経験から感じることは、多くの方が、ご相続が発生して初めて「何をどうすればいいのだろう」と疑問・不安をお持ちになるということです。ご相続が発生すると、大切な方との別離という悲しみの中、多くの慣れない事務処理をしなくてはならないため、相続人の方の精神的なご負担が大きなものとなります。

当事務所では、相続のお手続きが少しでもスムースに進むようにアドバイスやサポートをさせていただきます。また、お元気なうちから「万が一の時」に備えてどのような対策を取っておけるのかを考えたい方も、是非ご相談ください。

こばやし あき小林 あき

長野県安曇野市と松本市の境目にある司法書士事務所です。
相続のご相談を多数受けてきた経験から感じることは、多くの方が、ご相続が発生して初めて「何をどうすればいいのだろう」と疑問・不安をお持ちになるということです。ご相続が発生すると、大切な方との別離という悲しみの中、多くの慣れない事務処理をしなくてはならないため、相続人の方の精神的なご負担が大きなものとなります。

当事務所では、相続のお手続きが少しでもスムースに進むようにアドバイスやサポートをさせていただきます。また、お元気なうちから「万が一の時」に備えてどのような対策を取っておけるのかを考えたい方も、是非ご相談ください。

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