相続コラム

配偶者居住権って何?(令和2年11月民法改正により施行)

1.配偶者居住権の概要とその制度背景

配偶者居住権とは、令和2年の民法改正により新しく定められた権利で、被相続人(亡くなった人)の配偶者(夫・妻)が、相続開始時(被相続人の死亡時点)に居住していた被相続人所有の建物に相続開始後も無償で居住し続けられる権利です。

これだけ聞くと当たり前じゃないの?と感じるかもしれません。

しかし、従来であれば、遺言がない場合、配偶者が居住するためには配偶者が建物の所有権を遺産分割協議(相続人間での話し合い)等によって取得するか、建物は配偶者以外の者(子など)が取得するが、配偶者が無償で住まわしてもらう(使用貸借)方法しかありませんでした。
 よくある遺された配偶者Aと被相続人Bの子Cが実の親子関係や実の親子関係がなくても関係が良好であれば大きな問題にならないと思われますが、AとCが実の親子関係になく(連れ子など)、さらにAとCとの関係性が希薄である場合、たとえばAとCが同居していない、CはAとBの再婚に反対だった、Bが離婚後Cと何年も交流がないなどの場合に、自宅不動産以外にBの遺産がほとんどなかったりすると、B名義の自宅の処遇についてBとしてはできれば自分の名義にして住み続けたいがCは売却したいなど問題になるケースがあります。
 こういった場合に、建物所有権はCが相続するが、Aが生存しているうちは居住権を認めることにつき、配偶者居住権という新たな法的根拠ができたことにより、選択肢が増えました。
つまり、配偶者居住権を設定すれば、配偶者は自身が亡くなるまで居住場所が保障され、子は親の再婚相手が亡くなったあとに不動産を自分の所有物として自由に処分することができるということです。

このような配偶者居住権が定められた背景として、昨今の高齢化社会が進んでいく中、相続が発生した時点で残された配偶者の年齢が従来よりも高齢化していること、それにともない子の年齢も上がっており、子の生活保障の必要性が下がっていることなどから、配偶者、特に高齢の配偶者が従来から住み続けている建物に住み続けられるように配偶者の居住権の保護を目的として定められました。配偶者が従来の居住建物に住み続けることができることによって、配偶者の精神的・肉体的負担を軽減することができます。

配偶者居住権の具体的な内容・中身については、また次回お話いたします。

(文責:司法書士村田事務所 村田 弘志)

このコラムの監修者

むらた ひろし村田 弘志
司法書士
兵庫県エリア担当
所属:司法書士村田事務所

当事務所は、おかげさまでこれまでたくさんのお客様から相続手続や遺言作成のご依頼を頂いてまいりました。

一度ご依頼を受けた方から別のご依頼を頂いたり、他の方のご紹介を頂くことも多いです。
これは大変光栄なことであり、司法書士冥利につきます。

これからも一人一人のお客様・案件に真摯に向き合い、お手伝いをさせて頂くことをこれからも心がけ、もっともっと多くの方々からご支持・ご愛顧いただけるような事務所にしていきたいと思っておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

むらた ひろし村田 弘志

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