相続コラム

相続人申告登記について その2

相続人申告登記 その1の続きとなります。
ご覧になってない方は、下記リンクからごらんくださいませ。
https://sozokutarou.com/blog/post-218/

早速になりますが、具体的に手続きについてみていきたいと思います。

相続財産・相続人の調査


まず、被相続人が亡くなった場合には、被相続人がどこにどれだけ不動産を所有していたかの財産を調査しなければなりません。
 生前にどこに不動産を所有しているか聞いておくことが望ましいですが、すべての所有不動産を親族の方が把握できていない場合には、固定資産税の課税明細書が国から届いているはずなので、課税明細書を探していただくことになります。
課税証明書には非課税の物件が記載されない場合もあるので、被相続人の方がどのくらい不動産を所有していたか全くわからない場合には、所有者ごとに物件がまとめられた名寄帳を請求すれば間違いないでしょう。非課税物件も相続登記義務化の対象となっており、見落としがちですので注意が必要です。

相続財産の調査を並行するとともに、被相続人の出生から死亡までの戸籍等を役所に行って取得したり、郵送で取り寄せるなどして、相続人を確定していきます。次にも述べますが、相続人に漏れがあると遺産分割協議のやり直しということにもなるので、相続人の調査・確定には十分な注意が必要です。
そのため、相続人が大勢いる場合など相続人関係が複雑な場合には、司法書士などの専門家にお願いしたほうが良いかもしれません。

相続人調査および相続財産調査が完了したら、相続人による遺産分割協議を行います。遺産分割協議の成立にあたっては、相続人全員の合意が必要ですので、共同相続人のうち一人でも欠いてしまうと遺産分割協議は成立しなくなってしまいます。
 相続人による遺産分割協議がまとまった場合には、遺産分割協議書を作成し、その内容に従って相続登記を行います。

相続登記申請の期限内に遺産分割協議がまとまらない場合には、期限を過ぎた際のペナルティーをさけるために相続人申告登記を行うことになるのです。

相続人申告登記の申出書の作成


申出書には申し出の目的、相続人である申出人の氏名、相続開始年月日、添付情報、申し出年月日、不動産の表示を記載する必要があります。
申出書は法務局ホームページから様式をダウンロードできます。
記載例として以下画像を添付しております。

 ~注意事項~
・申出書はA4サイズの用紙(縦置き・横書き・紙質は長期間保有することができるもの)
また、印刷をする際は片面印刷で印刷をする必要があります。提出する添付書類を申出書とともにホッチキスで左綴じをして提出することになります。
・文字はパソコンで入力するか、手書きでも可能です。手書きの際は、黒インク、黒色ボールペン等(インクが消せるものは不可)ではっきりと記載する必要があるため注意が必要です。鉛筆は使用することができません。
・申出書が複数枚にわたるときは、各ページの下部に何枚中の何枚であるか(1/4)のように記載する必要があります。

添付情報(申出書に添付する書面)
 相続登記の申出では、次の書面を上記申出書に添付して法務局に提出する必要があります。この添付書面は原本を添付する必要があります。ただし、一定の場合には、原本還付といって原本を返してもらうことができます。

ア 戸籍の証明書(戸除籍謄本等)
次の(ア)~(ウ)の戸籍の証明書の添付が必要になります。
(ア) 被相続人(亡くなった方)の死亡した日が分かる戸籍の証明書
(イ) 申出人が被相続人の相続人であることが分かる戸籍の証明書
(ウ) 被相続人の死亡した日以後に発行された申出人についての戸籍の証明書
※ 1通の証明書で(ア)から(ウ)までの内容を満たす場合には、その証明書の添付のみで足ります(同一の証明書を複数添付する必要はありません。)。

※ 法務局の「法定相続情報証明制度」を利用している場合には、法定相続情報一覧図の写しを提出するか、法定相続情報番号(法定相続情報一覧図の写しの右上に記載された番号)を申出書に記載することで、(ア)から(ウ)までの戸籍の証明書の添付に代えることができます。法定相続情報証明制度を利用することにより、相続登記の手続を始め、各種一定の手続(相続手続)において、戸籍の証明書の束の提出を省略することができますので、利用をご検討ください。
イ 「戸籍上の被相続人」と「登記上の所有者」が同一人であることを証明する書面
「被相続人の登記上の住所」が「戸籍の証明書に記載された本籍」と異なる場合には、「戸籍上の被相続人」と「登記上の所有者」が同一人であることを証明するための次のいずれかの書面を添付します。

① 住民票の写し(被相続人の本籍及び登記上の住所と同じ住所が記載されているもの)
② 住民票の除票の写し(被相続人の本籍及び登記上の住所と同じ住所が記載されているもの)
③ 戸籍の附票の写し(戸籍の表示及び登記上の住所と同じ住所が記載されているもの)
ウ 申出人の住所を証する書面(住所証明情報)
申出人の住民票の写し(市区町村が発行した証明書の原本)(注)を添付します。
なお、前述(11ページ・説明4)のとおり、申出人の氏名のふりがな及び生年月日を申出書に記載した場合には、住民票の写しの添付を省略することができます(住民票に記載のない方を除く。)。
(注) マイナンバー(個人番号)が記載されていない住民票の写しを添付してください。

申出書の提出

作成した申出書及び添付書面を、申出対象の不動産の 所在地を管轄する法務局(登記所)の窓口に持参する方法又は郵送する方法により、申出をします。 郵送する方法による場合は、申出書及び添付書面を入れた封筒の表面に「相続人申出書在中」と記載の上、書留郵便により送付してください。 私としましては窓口に直接行って、窓口の方に聞きながら相続人申告登記の申出をすることをおすすめします。不安な部分を窓口の方に聞けて、すぐに手直しできるものであれば、その場で直すことも可能です。

登記完了

登記が完了しましたら、不動産の登記簿に以下のように登記がされることになります。

相続人申告登記の注意点
・相続人申告登記は、相続人の間で話し合いがまとまらない場合など義務化された相続登記を期限内に履行できない場合に、「登記簿上の所有者について相続が開始した旨」「自らがその相続人である旨」を登記官に申し出るという簡易な手続きですから、そのことのみをもって相続登記の義務を完全に履行したことにはなりません。あくまで相続人申告登記は仮の義務履行手段なので注意が必要です。
したがって、後々遺産分割協議などで相続人が正式に確定した場合には、その内容を踏まえた相続登記を申請する必要があります。この相続登記は、遺産分割が成立した日から3年以内に行わなければなりません(不動産登記法76条の3第4項)。
また、相続人申告登記は申し出をした相続人のみ相続登記の申請義務が免除されるため、遺産分割協議などでもめている場合に、相続人の一人が相続人申告登記をしたからと言って、ご自身の申請義務が免除されているとは限りません。したがって、相続人申告登記が必要な場合には、相続人間で誰が申告をするのか話し合いをすることをオススメします。相続人申告登記をしておくといえば、遺産分割協議を優位に進めることができるかもしれません。
遺産分割協議書の内容によっては、遺産分割協議書が無効と扱われてしまい、相続登記が受理されないケースもございます。そうならないためにも司法書士等の専門家に相続登記を依頼するといことも検討してみるとよいかもしれません。

拙い文章ですが、今回記事を読んでみて少しでも相談したいことがある方、疑問に思う点がある方は下記電話番号までご連絡をお待ちしております。

アップリーガル司法書士事務所
司法書士 上田祐治 
082-298―1375

 

(文責:司法書士 上田祐治)

このコラムの監修者

うえだ ゆうじ上田 祐治
司法書士
広島県エリア担当
所属:アップ・リーガル司法書士事務所

相続の手続は複雑なものが多く、手続きの種類も多岐にわたるため、どうしていいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
当事務所では、お客様の「どうしよう」という不安な思いを「相談してよかった」と安心していただけるように、お客様に寄り添いながら手続きを進めさせていただきます。
ご依頼を真摯に受け止めお客様への思いやり、心づかいをもって一生懸命にお役に立ちたいと思っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

うえだ ゆうじ上田 祐治

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