問題のある不動産の相続事例(東北編その1)
前書き
ホームページからご相談の東京在住の依頼者様、父が亡くなり実家がある東北の不動産を遺言書で相続。相続人は母、依頼者(次女)、兄の3名。
ご来所のいただき、事情をきいたところ、兄妹仲が悪く、家業は兄が継いでいて、財産の大半は遺言で兄とお母様が相続するという状態でした。
遺言書の写しを拝見すると、公正証書遺言で作成されており、書き方がテクニカル(財産の全体像が全く分からないようになっている)で、おそらく専門家が関与していると推測できます。遺言では、特定の不動産のみが依頼者に相続され、他の財産は兄とお母様が相続することになっていました。
兄は既に司法書士に依頼しており、弊所は依頼者の登記手続きのみ代理することになっていましたが、不動産売却や遺留分の問題もあり、一式の遺産整理業務として受任しました。
兄の性格が苛烈なため、遺留分などであまりもめたくないという依頼者のご意向もあります。
実務開始
まず、不動産の所在すらはっきりわからず問題がたくさんあったため、東北まで現地調査に行きました。
【分かった問題点】
・登記簿と現地の建物の数や位置、面積が全く一致しない
・スナックが一軒だけ居座っており、他は全て空き店舗
・建物の取り壊しに400~500万円掛かる
・町の中心から遠くはないが、周りは寂れている
・登記名義は父のみだが、実は第三者の共有者がいる(これが一番困った!)
現地の不動産業者を何社か訪問し、売却への協力を依頼するも、田舎特有の不動産業者の傲慢な経営体質が見えるため、まともな協力は得られそうにない状態でした。そこで弊所の関連会社で売却活動をすることになりました。また、東北の地銀の東京支店のつてでも買主を探してもらうことにしました。
訪問時に物件の共有者に会う予定でしたが、コロナ禍のことであり、コロナが怖いから会いたくないと直前に(新幹線に乗った後に)電話がありドタキャンされました。そのため、電話でのやり取りとりとなりましたが、銀行借入の返済を順番に支払っていたということで(斬新な共有方法だと目からうろこ!)、実際に実質的には共有であったようです。依頼者にも確認するとそこに関しては先方の言うようなことを聞いたことがあるということでした。
続きはその2へ。
このコラムの監修者
- 司法書士
- 東京都エリア担当
所属:司法書士法人 神楽坂法務合同事務所
相続太郎のホームページをご覧いただきありがとうございます。
司法書士の庄田と申します。
司法書士事務所を開業してから約10年、相続のお問い合わせは年々増えています。
家族仲がよく、全く揉めることなく終わる相続は大体2割くらいです。
法的、税務的に問題がある場合もありますし、感情的な問題がある場合も多くあります。
残念ながら日本では生きているうちに自分が亡くなった後のことをきちんと整理しておこうと積極的に行動される方はまだ少数派です。
遺言を書く、保険に入っておく、不動産を分割しやすいように整理しておくなど、終活は残される方への愛情だと思います。
相続太郎というキャラクターは相続のことを話すハードルを下げるために作りました。
お気軽に、まずはご相談下さい。
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法的、税務的に問題がある場合もありますし、感情的な問題がある場合も多くあります。
残念ながら日本では生きているうちに自分が亡くなった後のことをきちんと整理しておこうと積極的に行動される方はまだ少数派です。
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