相続コラム

財産分離

 相続する財産の中には、プラスの財産もあれば、マイナスの財産もあります。マイナスの財産の債権者の視点から見てみると、次のようなことも考えられます。お亡くなりになった被相続人は資力がしっかりしていたので、いつでも返済してくれそうだったな。これに対して、相続人には資力がなく借金まみれなので、被相続人のプラスの財産を相続しても、借金に食いつぶされてしまって、自分は返済してもらえないのではないだろうか。
 相続人の債権者の視点から見てみると、次のようなことも考えられます。相続人になった方は資力がしっかりしているので、いつでも返済してくれそうだ。でも、お亡くなりになった被相続人は資力がなく借金まみれなので、相続をしたら相続人の財産が相続したマイナスの財産に食いつぶされてしまって、自分は返済してもらえないのではないだろうか。
 このようなときに、相続人の固有の財産と相続財産を分けることを家庭裁判所に対して請求することができます。これが財産分離(民法941条1項、950条1項)です。限定承認(民法922条)が相続人の保護の制度であるとすれば、財産分離は債権者の保護の制度であると言えます。しかしながら、実務ではあまり用いられていません。
 

文責:司法書士 松田健太郎

このコラムの監修者

まつだ けんたろう松田 健太郎
司法書士
千葉県エリア担当
所属:松田事務所

相続太郎のホームページをご覧いただきありがとうございます。
司法書士の松田と申します。
司法書士をしていると、普通に生活していれば出会う事もなかったであろう人と、お仕事を通じて出会えることができ、面白いと感じております。しかも、マイホームの購入、ローンの完済、相続の開始等、皆様の人生において重要な節目に立ち会わせて頂くことができ、ありがたい職業です。
多くの方は、ご両親の相続を二度経験し、ご自身の相続を一度迎えることになります。相続と言っても、法律関係・税務関係・不動産売却等様々な要素が重なりあっております。一度や二度の経験では大変難しいものだろうと思います。幸いなことに、お客様から頂いたお仕事を通じ、様々な相続を経験してきました。お客様の相続を最善の相続にできるよう、私の経験をお客様に還元できればと思います。

まつだ けんたろう松田 健太郎

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多くの方は、ご両親の相続を二度経験し、ご自身の相続を一度迎えることになります。相続と言っても、法律関係・税務関係・不動産売却等様々な要素が重なりあっております。一度や二度の経験では大変難しいものだろうと思います。幸いなことに、お客様から頂いたお仕事を通じ、様々な相続を経験してきました。お客様の相続を最善の相続にできるよう、私の経験をお客様に還元できればと思います。

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