未成年後見人制度
未成年後見制度
皆様、未成年後見制度をご存じでしょうか。
未成年後見制度とは、親権者がいない未成年者の権利・生活・財産を守ることが目的であり、家庭裁判所が中心となって監督する制度です。親の代わりになりますが、親権と同じではなく、裁判所の管理下に置かれます。
具体的に未成年後見が必要になる主なケースとして、以下のような状況が挙げられます。
- 両親が死亡した
- 親権者が親権喪失・停止となった
- 親が行方不明である
- 父母がともに後見人になれない事情がある
未成年後見人の選ばれ方
未成年後見人が選ばれるルートは、主に2つあります。
- 親が遺言で指定した場合:生前に「もし自分が亡くなったらこの人を後見人に」と指定をすることが可能です。有効な遺言があれば、原則的に優先されます。
- 家庭裁判所が選任する場合:遺言がない場合には親族(祖父母・おじ・おば等)が選任されることになります。他に適任者がいなければ、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職が選任されます。
※利害関係が非常に強い場合(相続トラブルなど)は、親族であっても選任を避けられることがあります。
家庭裁判所へ申し立てる際の手続き
申立てができる人は親族・未成年者本人・検察官等です。実際に必要となる書類には、以下のものが挙げられます。
- 申立書
- 戸籍謄本(親子関係・死亡確認)
- 後見人候補者の住民票
- 財産目録(預金・不動産など)
これらを提出後、家庭裁判所が調査し、適任と判断すれば選任が決定します。
未成年後見人の3つの権限
未成年後見人の権限は、主に以下の3つに区分されます。
- 身上監護(生活面):住居の決定、学校・進学の手続き、医療契約・手術同意、日常生活の世話など。
- 財産管理:預金の管理、相続手続き、保険金の受領、不動産の管理など。
- 法律行為の代理:契約締結、訴訟行為、行政手続きなど。
行為の制限と監督
未成年後見人の行為は、特定の場合には制限されます。家庭裁判所の許可が必要な例として、「不動産の売却、高額な財産処分、利益相反行為(後見人自身が関係する契約)」などがあります。
未成年後見人は定期的に家庭裁判所へ報告が必要となり、財産の使い道や生活状況に不正・不適切な行為があれば解任されることとなります。場合によっては、未成年後見監督人(別の監視役)が付くこともあります。
報酬と制度の終了
報酬に関しては原則として無報酬ですが、家庭裁判所の許可がある場合には、未成年者の財産から相当額の報酬を受け取ることができます。弁護士などの専門職後見人には、報酬が発生することが多いです。
未成年後見は、以下のタイミングで終了します。
- 本人が18歳に達したとき
- 養子縁組などで新たに親権が生じたとき
- 本人が死亡したとき
今後、親族の未成年後見人になることがあるかもしれません。いざというときのために、制度を知っておくことは大切ではないでしょうか。
このコラムの監修者
- 三重県エリア担当
所属:みずたに司法書士事務所
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